こんにちは!!うぱおです!!
第1弾では、ざっくりとウーパールーパーを飼うにあたっての心得のようなものを書かせていただきました。せっかく飼うのであれば長い間、こんなかわいい姿を見続けたいですよね!!
というわけで、次は具体的な部分に入っていきたいと思います・ウーパールーパーを飼うのに必要なものって何でしょうか?
①水槽&水
まずは生かしておくために、水槽と水が最低限必要になります。ウーパールーパーは魚と同じエラ呼吸ですので、必ず水の中でなければ生きてはいけません。
水槽については、最大45cmになる生き物ですのでそれなりに大きいものが必要です。目安としてはウーパールーパーの全長の2倍~3倍の長さの水槽、がおすすめです。
海外では1匹あたり100リットルなどともいわれますが、私の経験では、水槽が大きすぎると水換えが不十分になり、状態を崩しやすくなります。水の量が多くなればなるほど、水換えの手間が増えますので、管理のしやすさを考えると、上記の目安くらいが丁度いいかと思います。
水の量が多くなればなるほど、本来なら環境も良くなるのですが、お世話まで考えると多ければよいという事でもありません。週に一回の水換えが苦にならないのは、100リットル以下の水槽だと思いますね。当店で良くお勧めしている60cmスリムタイプの水槽だと、慣れれば20分もあれば水換え出来ちゃうと思いますね。
管理できない大きい水槽より管理をできる小さい水槽のほうが良い環境を保ちやすいといえるでしょう。
次に必要になるのが、カルキ抜き!! これは水道水に含まれる消毒用の塩素を無害化するために必要ですね。汲み置きしておくと塩素は抜けますが、時間がかかるし水温が冷たくなったりもありますし、そんなに高い物ではないので、カルキ抜きを使うのが便利だと思います。
②ろ過機
長い間、飼育する為にはろ過機が必要になります。このろ過機が、飼育に当たって一番重要なものになります。
我々人間の場合、綺麗にする機械っていうと掃除機が思い浮かびますが、このろ過機っていうのはもっともっと重要なものなんです。掃除機がなくて、部屋にごみが転がってても死にはしないですけど、飲み水がなかったら死んでしまいますよね? ろ過機というのは飲み水を作る機械なんです!!
水槽内で生き物が生きていくためには、水槽の中の水を飲まないといけません。しかしながらそこで生きている以上はその飲み水の中に排泄をします。その排泄物の入った水を飲める状態にしてくれるのが、ろ過器なんです。人間界でいえば下水処理場&浄水場のようなものなんです。
その為、ろ過機が無かったり機能していない状態だと、毎日100%の水を換えたとしても、水換え前にはある程度汚れた水を飲まなければならないのです。それが続くと肝臓や腎臓などに負担がかかり病気になったりしてしまいますので、必ずろ過機は必要ですし、ろ過について正しく理解してください。
③ろ過の仕組み
ろ過=排泄物等の汚れの除去、無害化
まず、よく飼育書などに載っているのは
アンモニアをバクテリアが分解して亜硝酸、亜硝酸を分解して硝酸塩
この硝酸塩は無害です!! というのが一般的な認識ですが、実はこれも正しい様で、完全ではありません。
水槽内に出る汚れというのには、大きく分けて2つあります
・有機物:いわゆる目に見える汚れ。毒性ないがいずれ腐敗してアンモニアを発生する
・アンモニア:目に見えない汚れ。毒性あり
このうち実は有機物の汚れというのが、全体の汚れの7割以上あるといわれているんです。これを放っておけば、いずれ腐ってアンモニアになり有毒化してしまいます。
まあわかりやすくするなら、水槽にジャガイモを1個浮かべても大丈夫ですよね? でも、それをそのまま放置して腐り始めたら、水が悪くなるのは何となくイメージつくのではないでしょうか?
そのジャガイモが有機物なんです!! 水槽内で出てくる有機物の汚れといえば、エサの残りかす、糞、等ですが、全体の7割以上の汚れをきちんと取り除いてあげたほうが良いと思いませんか?
でも実はこの有機物を取り除くためには、ろ過器ってあんまり意味ないんです(-_-;)
ろ過機で綺麗にしてくれるのはアンモニアなんです!!
③-1、ろ過機の本当の意味 = アンモニアの無害化
ろ過機にはろ材が入っていますが、このろ材が、水の汚れをきれいにしてくれます。ろ材はいくつかの種類に分けられており、それによって管理方法が変わってきます。
・生物ろ過用ろ材
そこに発生するバクテリアがアンモニアを分解する。基本的に洗ったりしない。有機物の汚れがたまるとバクテリアの住みかがなくなってしまうので、たまに飼育水で軽くすすぐ程度。設置後すぐはバクテリアがいない為、効果はない。約1か月ほどでバクテリアが付くので、その間は機能していないと思いましょう。
・化学ろ過用ろ材
ゼオライトや活性炭など、吸着して汚れをとる。ゼオライトはアンモニアなど、活性炭は有機物などを主に吸着。吸着効果がなくなったら定期的に交換が必要
・物理ろ過用ろ材
ろ過機に吸い込まれた目に見える汚れ(有機物)がたまる場所。まめに洗う事で目に見える汚れを水槽から取り除くことができる。しかしきちんと洗わないと集まった汚れを水に溶けさせる工場と化すので、必ずまめに洗いましょう!!
ではここで、GEXさんのろ過機のパッケージを見てみましょう。
これでいうとストレーナースポンジやブロックスポンジが物理ろ過、SLIM MAT BIOが化学ろ過、第一ろ過層のろ材が生物ろ過という事ですね。
ろ過機は、このようにしてそれぞれのろ材の効果によって水の汚れをきれいにしてくれるんですが、物理ろ過に関してだけはただろ過機を回しているだけではろ過にならないんです!!
そうです!!物理ろ過用のろ材を洗わないと有機物は除去されないんです!!
という事は、ろ過機は基本的に有機物を除去するものではなくアンモニアを無害化するための物、と考えましょう!!
③ー2 有機物の除去
では、有機物ってどうするの?? 汚れの7割以上をしめるのは、有機物なんでしょ??
実は有機物を除去するのに一番有効なのは、ろ過機に入らないようにすることなんです!!
どういう事かというと、ろ過機の中に入った有機物は、ろ過機内の水流によってどんどん細かく砕かれ、微生物により分解されて、アンモニアとなりバクテリアに分解されていきます。
ん?分解されるんじゃん??
そうなんです。有機物もろ過機で分解されるんです!!
それなら問題ないんじゃ??
と思うんですが、水槽内で発生する有機物の量は、非常に多いんです!!ろ過機を洗わないでいればわかりますが、どんなろ過機でも掃除をしなければ、どんどんどろどろのヘドロのような有機物で、目詰まりを起こしてしまいます!! ろ過機の中の有機物が増えすぎると、そもそも一番重要なアンモニアを分解するためのバクテリアに負担がかかりすぎてしまうのです。また、目づまったりして物理的に水が通らなくなってしまったりすると、アンモニアを分解するバクテリアたちが酸欠を起こして死んでしまったり!!
さらにいうと有機物が分解されてアンモニアが増えるのでと、硝酸塩の量が増えてしまうんです。この硝酸塩というのは、ほぼ無害といわれておりますが、ほぼ無害という事は、ちょっと有害なんです!! 分解される有機物の量が増えるという事は、有害な硝酸塩の量も増えてしまうことなんです!!
そうならないようにするには、有機物はろ過機に頼らずに除去しましょう!!
では、どのように有機物を除去するのか?というと、掃除機で吸っちゃうんです!!
よく砂利を敷くと、砂利の掃除が面倒くさい!!という方がおりますが、砂利の掃除をするという事は、砂利の中が汚れるという事ですよね?
そうなんです!!砂利の中に有機物の汚れがたまっていくんです!!
しかも、ろ過機の中と違って砂利の中は、水はあまりとおらないですよね?
砂利の中の有機物は水に溶けたりしないんです!!
その砂利の中にたまった有機物を掃除機で吸い出してやろう!!って訳ですね!!
その為に必要なのが砂利と掃除機(砂利掃除用のホース)です!! 砂利掃除用のホースというのは、水作のプロホースが有名です。灯油ポンプなどと同じようにサイフォンの原理で水を吸い出すのですが、ゆっくりと水が抜けていくために、砂利ごと刷いあげると、砂利は重いので落下していきます。 汚れと水だけが吸い出されていくという優れものです!!
ようは、週に1回の水換えの時に、砂利の中に隠しておいた有機物の汚れを吸い出してあげるんです!!水換えというよりも、砂利掃除をしたら水が減るので、減った分足しましょう!!というのが、正しい水換えなんですね!!
④砂利は敷いて良いの??
という事で、汚れの7割以上を占める有機物を掃除するために、砂利は敷きましょう!!
よく、ウーパールーパーが食べてしまうから、砂利を敷いてはいけない!!とか言っている方もいますが、砂利を食べて気持ち悪いと思うのは、人間だけです。外で暮らしているすべての生き物は当たり前のように、砂や土などを口にしています。しかも、ウーパールーパーの食事の仕方は、獲物を水ごと吸い込んで食べるような食べ方ですから、多少の異物を食べて死んでいたら、生きていけるわけがありません。もちろん砂利のサイズによっては、のどに詰まらせたり、お腹からなかなか出てこない場合はありますが、それはイレギュラーなトラブルです。人間でいうお餅をのどに詰まらせたり、赤ちゃんがおもちゃを飲み込んでしまったりしたようなものですね。
そもそも、ペット用の砂利はまず基本的に無害です。無害な異物を飲み込んだところで、消化されなければ排泄されるだけです。
飲み込むのを前提に、排泄しやすいように細かめの砂利を敷いてあげれば、問題になることはないでしょう。有機物を除去しやすくするという大きなっメリットを考えれば、砂利を敷かないという選択肢は無いように思います。
ただし、砂利を敷く一番の目的は有機物を隠しておく為です。砂のように細かすぎると、有機物の入り込む隙間がないのであまり意味がありません。細かめの天然砂利を厚めに敷いてあげるのが良いでしょう。当店では主に珪砂を使用しておりますが、30cm四方で5kgくらいが目安になります。
という事で、今回はウーパールーパー飼育に必要な物パート1、水のろ過などについてのお話でした!!
次回も必要なもののパート2になりますので、お楽しみに!!